小学生たちの苛酷ながらもありふれた日常とその終わりを瑞々しい感覚で描いた映画美学校フィクション・コース第7期初等科修了制作作品。同じく小学生たちを主人公にした塩田明彦監督『どこまでもいこう』にも比べられる快作であり、撮影技術のレベルの高さも特筆される。2006年にぐんま学生ショートフィルムコンクールグランプリを受賞。

STORY
小学五年生の勝造、直人、沖縄からの転校生パイン。勝造は自分を顧みない母親と暮らし、直人は父親の暴力におびえている。ほとんど行かない学校でも厄介者の三人は、不法投棄場近くにある廃バスを根城に勝手気儘に遊ぶ毎日。周囲に背を向け悪ぶりながらも、それなりに楽しくやっていた。だが､成す術のない現実は、そんな勝造たちの楽園をあっけなく壊す。現実は容赦なく加速する。

STAFF
監督 : 別府裕美子
脚本 : 別府裕美子
撮影 : 杉原憲明
照明 : 成冨佳代
録音 : 高田伸也
音楽 : 一つ足のオーケストラ 倶楽部三井
製作 : 酒井潤
美術 : 波戸祐輔
編集 : 別府裕美子
助監督 : 片桐絵梨子
スクリプター : 高杉考宏

CAST
佐久間駿 石原圭人 川上将平 宇内智晃 荻原政樹 伊藤猛 川瀬陽太